再生医療
せきずいそんしょうさいせいいりょう脊髄損傷再生医療
当院では脊髄損傷の後遺症改善に対して、下記の再生医療を受けていただけます。
医療法人慶春会 福永記念診療所は、厚生労働省に治療計画が受理された後、医療活動を行っております。脊髄損傷の後遺症改善に対して、再生医療「自己骨髄由来間葉系幹細胞を用いた脊髄損傷治療(計画番号:PB5180022)」を受けていただけます。
脊髄損傷とは?
脊髄損傷とは交通事故や転倒・転落事故、スポーツ中の事故などで脊髄が損傷することで受傷し、麻痺や感覚障害といった後遺症を生じ、寝たきりや車いす生活になるなど社会生活に支障を及ぼす可能性のある疾患です。
日本では年間約5,000人ほどの方が脊髄損傷を受傷するといわれています。
脊髄損傷再生医療とは?
当院の脊髄損傷再生医療は、患者様ご自身の体内にある骨髄から骨髄液を採取し、その骨髄液の中にある幹細胞(間葉系幹細胞)を培養して大量に幹細胞を増やし、患者様のお体に点滴投与していく治療(幹細胞点滴治療)です。今までは脊髄の損傷によって失われた神経細胞は、再生・新生することは不可能であると考えられてきました。しかし、近年再生医療研究が進むにつれ、培養幹細胞の投与によって損傷した組織や神経の再生・新生が起こる事が示唆されるようになりました。
脊髄損傷再生医療とは、根本的な治療がない(困難)と言われていた病状に対して、幹細胞やサイトカインを損傷部にとどけ、損傷した神経回路を再構築することを目指す治療です。
私どもは脊髄損傷後遺症を始めとした中枢神経障害に苦しむ方をゼロにしたいという想いから、これまで50人以上※の脊髄損傷の患者様に再生医療を行っております。
※2021年10月現在
かんさいぼうとかんようけいかんさいぼう幹細胞と間葉系幹細胞
幹細胞とは、自己複製能と分化能を持つ細胞の総称です。当院が脊髄損傷再生医療に用いている間葉系幹細胞とは人が持つ幹細胞のひとつでMSC(MSC mesenchymal stem cell)とも呼ばれています。間葉系幹細胞は成体幹細胞の一つで、人の骨髄・脂肪など体内の様々な部分に存在しています。 特徴は骨・軟骨・脂肪等・血球をはじめ、組織細胞(肝細胞、神経細胞等)と多様に分化できる細胞と定義されています。
脊髄損傷再生医療の期待できる効果
失われた細胞の回復
大量に培養した間葉系幹細胞を投与することで、損傷した組織や脊髄神経の再生を促す効果が期待できます。体内に投与された間葉系幹細胞は、神経や組織が損傷した部位に対し選択的に遊走し、血管や神経に分化することで再生・新生を促すことが分かっています。また間葉系幹細胞は、BDNFやGDNFなどのサイトカインを放出し、神経を保護する作用や抗炎症作用があることから、脊髄損傷後遺症の重症化を防ぐ効果や痛みや不快感の軽減も期待できるのです。
リハビリの効果を高める
幹細胞の投与によって「身体が再生しようとする力」が活性化された状態でリハビリを行うことで、リハビリの効果をさらに高めることが期待できます。当院ではリハビリ専門医監修による一人ひとりに最適な先進リハビリの組合せによる治療によって、再生医療の効果を最大限発揮出来るような体制を整えています。
後遺症改善に期待できる具体的な効果
| 後遺症 | 効果が期待できる主な症状 |
|---|---|
| 感覚障害 | ・手足のしびれや麻痺 ・物に触る触覚 ・冷たい、熱いを感じる温感 |
| 歩行障害 | ・下肢の痺れ、麻痺 ・歩行時のふらつき |
| 排尿・排便障害 | ・排尿、排便の自己によるコントロール ・排尿時の痛み |
| 失語症・言語障害 | ・言葉や文字の理解 ・発声や読み書き ・意思の疎通 |
| 各種痛み | ・腰痛 ・頭痛 ・関節痛 ・筋肉の痛みなど |
当院の脊髄損傷再生医療の特徴
再生医療の効果を高める先進リハビリの提供
私どもが提供する再生医療は、単に幹細胞点滴の投与による治療だけではありません。体内に投与された間葉系幹細胞が組織や神経の再生を行うのは、投与された直後が最も活発であると考えています。そのため、一人ひとり異なる最適なリハビリを幹細胞点滴投与中に行っています。この再生医療×先進リハビリが、現在の脊髄損傷再生医療の最適解であると考えています。
骨髄由来間葉系幹細胞を用いた再生医療
脊髄損傷再生医療に用いられている間葉系幹細胞は、「骨髄由来」と「脂肪由来」が主となっています。どちらも同じ間葉系幹細胞なのですが、様々な点で違いがあります。骨髄由来の特徴は腸骨から骨髄液を採取するため採取が困難、増殖率が低いため培養が困難というデメリットはあるのですが、神経再生能や神経細胞への分化に優れています。一方脂肪由来の特徴は、採取・培養ともに容易というメリットはあるのですが、神経再生能や神経細胞への分化という面では骨髄由来間葉系幹細胞に劣ります。そのため、当院では基本的に「骨髄由来間葉系幹細胞」を用いているのです。
脊髄損傷慢性期の患者様も受けられる再生医療
現在、札幌医大附属病院にて条件付き承認を受けている脊髄損傷再生医療は、当院と同じくご自身の骨髄由来幹細胞を培養した「ステミラック注」によって行われています。しかしながら、急性期かつ札幌医大附属病院に転院が可能な患者様以外の方に対しての治療は行われていません。
当院は、急性期の脊髄損傷患者様はもちろんのこと、慢性期の脊髄損傷患者様に対しても再生医療を行っています。
治療の流れ
当院の幹細胞点滴による脊髄損傷再生医療の治療期間の目安は、通常1クール(3回投与)で4~5カ月間となります。通院回数は初診から治療終了後の検診まで合わせて5回の通院が基本となります。
治療終了後から約1ヶ月後に検診をいたします。
脊髄損傷再生医療の流れ
-
検診
血液検査・感染症研鑽など
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骨髄穿刺
骨髄液の採取
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抽出
骨髄液から骨髄幹細胞を抽出
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細胞培養
培養センターにて骨髄幹細胞の培養
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安全性検査
培養された幹細胞の安全性及び
性能を厳密にチェック -
点滴
骨髄幹細胞投与
問診・診療カウンセリング通院
まずはご来院いただき、問診・診療カウンセリングで患者さまの過去の既往歴から発症の経緯、また後遺症、病状や治療の目的、再生医療の効果や可能性、リスク、治療を受ける上での向き合い方などしっかりとお話しさせて頂きます。
所要時間:約1時間半前後
採血・感染症検査
初診当日に治療を希望(同意)された患者様には、感染症検査(採血)を実施致します。感染症のウィルス等をお持ちの方は細胞培養が出来ない為、感染症がない事を確認致します。
検査結果までの目安時間:約1週間前後
骨髄穿刺(骨髄液採取)通院
専用服に着替え、血圧測定の為のモニターをつけます。
腰上部あたりを局部麻酔をし、専用の注射器で腸骨(骨盤をつくる左右の寛骨の上部を占める大きな骨)から骨髄液を採取します。採取には約30分程度のお時間になります。
採取後は止血の為、約30分程安静に休んでから帰宅いただきます。
所要時間:約2時間程度
※止血時間はお身体状態によります
幹細胞の培養
採取した骨髄液を、その日の内に細胞培養加工センターに送り、細胞を培養していきます。患者様から採取された骨髄液は厳重な保管を施し、温度管理を維持したまま、その日の内に、国内の細胞培養加工施設に輸送され、安全キャビネット内にて細胞培養を行います。
臨床効果があったという報告が多い生細胞数1憶個/回を目標として細胞培養を行い、得られた細胞に幹細胞がしっかり含まれていることを確認します。
細胞培養目安時間:約4週間程度
※細胞の培養数、培養時間には個人差があります。上記期間は目安です。
幹細胞投与( 点滴投与) 1回目通院
ご自身の骨髄細胞を基に培養し増やした細胞をお体に点滴で投与します。
所要時間:約2時間半程度
幹細胞投与( 点滴投与) 2回目通院
4週間後に2回目の幹細胞投与を行います。
所要時間:約2時間半程度
幹細胞投与( 点滴投与) 3回目通院
4週間後に3回目の幹細胞投与を行います。
所要時間:約2時間半程度
検診通院
治療終了後から約1カ月後に検診を行います。
目安時間:約60分程度
リスクと副作用
骨髄液を採取する「骨髄穿刺時」及び、幹細胞を投与する「点滴投与時」には、下記のようなリスクや副作用を生じる可能性があります。当院ではこのようなリスクや副作用が生じないよう最大限の努力をしており、現在のところ重篤な副作用が生じた例はありません。診察や検査の結果、治療のリスクが高いと医師が判断した場合には、治療をお断りする場合があります。予めご了承ください。
| 治療 | リスク・副作用 |
|---|---|
| 骨髄穿刺(骨髄液採取)時 | ・局部麻酔によるアレルギー ・皮下出血、皮下血種 ・穿刺部の不快感 ・穿刺部からの感染 |
| 幹細胞点滴投与時 | ・アレルギーによるショック ・肺血栓塞栓症 ・刺入部からの感染 ・刺入部の発赤 |
脊髄損傷再生医療の費用
当院の脊髄損傷再生医療(幹細胞点滴治療)の費用は下記の通りとなります。
| 内容 | 回数 | 治療費 |
|---|---|---|
| 専門カウンセラーによるカウンセリング | 制限なし | 無料 |
| 医師による診察(オンライン可)カウンセリング | 1回(約1時間半前後) | 11,000円 |
| 血液検査(感染症検査) | 1回のみ | 11,000円 |
| 幹細胞点滴1回 | 幹細胞点滴2回 | 幹細胞点滴3回 | |
|---|---|---|---|
| 費用 | 1,650,000円 | 2,750,000円 | 3,850,000円 |
| 血液検査 | 1回 | ||
| 骨髄穿刺(骨髄採取) | 1回 | ||
| 血液検査 | 1回 | ||
| 幹細胞投与(点滴) | 1回 | 2回 | 3回 |
| 検診 | 最終投与(点滴)から1か月後 | ||
| 安全性検査 | 細胞数のチェック、細胞形態のチェック、細胞生存率のチェック、 無菌試験、エンドトキシン試験、マイコプラズマ否定試験否定試験 |
||
| 処方薬 | 必要に応じて適宜処方します | ||
| 幹細胞点滴時 再生医療リハビリ | 1回 | 2回 | 3回 |
| 【オプション】サイトカインカクテル療法 | 1本(1cc) 22,000円 | ||
※上記費用は税込となっております。
上記費用に関しては標準的な費用となります。患者様の症状などにより治療内容が異なる可能性があります。
詳しくは、お問い合わせください。
よくあるご質問
脊髄損傷再生医療に対してよく頂くご質問をご紹介します。
- 脊髄損傷再生医療を受けると歩けるようになりますか?
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残念ながら、再生医療は脊髄損傷の後遺症による歩行障害や麻痺を改善させ、必ず歩けるようになることをお約束できる治療ではありません。
しかし、再生医療とリハビリの組合せ治療によって、日常生活の質(QOL)を改善させる効果は期待できます。当院では再生医療についてメリットだけでなくデメリットについてもきちんとご説明をした上で治療を行っておりますので、まずはお気軽にカウンセリングにご来院ください。
- 健康保険は適用されますか?
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当院の脊髄損傷再生医療は、医療保険、高度先進医療保険の適用が無い自由診療となります。ただ、医療費控除は適用されます。詳細は管轄の税務署にお問い合わせください。
再生医療治療計画
自己骨髄由来間葉系幹細胞を用いた脊髄損傷治療
(計画番号:PB5180022)
- 治療計画
- 自己骨髄由来間葉系幹細胞を用いた脊髄損傷治療
- 特定認定再生医療等委員会 審査日
- 2018-09-04
- 判定
- 承認
- 厚生労働省受理
- 2019-01-23
- 計画番号
- PB5180022
この施術ページの監修医師

貴宝院 永稔(きほういん ながとし)
医療法人慶春会 福永記念診療所 部長
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役
学歴・職歴
- 平成15年3月
- 大阪医科大学卒業
- 平成15年5月
- 大阪医科大学附属病院にて初期研修
- 平成17年4月
- 大阪医科大学附属病院にて初期研修 修了
- 平成17年5月
- 大阪医科大学(リハビリテーション科)レジデント就任
- 平成19年3月
- 大阪医科大学(リハビリテーション科) 退職
- 平成19年4月
- 大阪医科大学大学院医学研究科(リハビリテーション科)入学
- 平成21年4月
- 医療法人伯鳳会 はくほう会セントラル病院 入職
- 平成23年3月
- 大阪医科大学大学院医学研究科卒業
- 平成30年2月
- 福永記念診療所 部長に就任





