再生医療
リスクと副作用について
治療において、リスクと副作用は切り離せない関係です。本来の狙いの「作用」があれば、期待していない、望ましくない作用「副作用」があります。
当院では常にリスクと副作用を念頭に置き、できる限り回避、軽減できる様、対策を行っております。
そして何より患者様に納得して治療を受けていただける様、しっかりご説明をさせていただきます。
治療について不安や疑問がある場合は、是非ご相談ください。
幹細胞治療の副作用とリスク
現在、再生医療に使うことができる幹細胞には代表的なものとして大きく「ES細胞」「iPS細胞」「体性幹細胞」の3種類があります。
ES細胞による副作用とリスク
ES細胞(胚性幹細胞)は、将来胎児になる受精卵が増殖をしていき、胚盤胞と呼ばれる時期に採取した細胞を培養した、様々な臓器や組織に分化することができる万能細胞です。
副作用やリスクとして、「無限に増殖をしてしまうため、腫瘍化(ガン化)するリスク」、「拒絶反応」、「人の命の元となる受精卵を医療に使うという倫理的な問題」が挙げられており、現在のところ、実用化には至っていません。
iPS細胞による副作用とリスク
iPS細胞は、生体の細胞(線維芽細胞)に複数の遺伝子を導入することで、未分化の細胞に人工的に戻した万能細胞です。
誰もが持つ線維芽細胞を用いることから、倫理的な問題や、自分の細胞を用いることで拒絶反応が起こるリスクはクリアしていますが、無限に増殖をするため腫瘍化(ガン化)するリスクについては現在のところクリアになっておらず、実用化に至っていません。
体性幹細胞(幹細胞)による副作用とリスク
当院で使用している体性幹細胞(間葉系幹細胞)治療は、臨床開始からおよそ30年の歴史がありますが、腫瘍化(ガン化)したなどの重篤な副作用については報告をされていません。
そのため、現在「幹細胞治療」に用いられる細胞は、骨髄由来や脂肪由来といった体性幹細胞が選択されています。
しかし、骨髄細胞を採取する「骨髄穿刺時」や、実際に幹細胞を点滴投与する「幹細胞投与時」においての副作用やリスクはゼロではありませんので、下記で詳しくご説明いたします。
骨髄穿刺時
局部麻酔薬による副作用とリスク
副作用・リスク痛み/アレルギーによるショック症状
【副作用・リスクを回避・軽減する為の対策】
- 針を刺入する時の痛み
できるだけ極細の針を使用し麻酔を行ないます。 - 注入の時の痛み
神経の走行を考え、注入する麻酔薬を可能な限り少量にする様に心がけています。
骨髄穿刺による副作用とリスク
副作用・リスク皮下出血/皮下血腫/感染症/穿刺部の不快感
【副作用・リスクを回避・軽減する為の当院の対策】
- 皮下出血・皮下血腫
当院では事前に、現在内服されている血をサラサラにする薬(抗血小板や抗凝固薬)を中止することは絶対ありません。また、皮下出血・皮下血腫を予防するために、骨髄穿刺の針の大きさを小さくし、手圧や砂嚢にての圧迫止血に十分な時間をかける様にしております。 - 感染症
処置室にて、帽子・マスク・ガウンを着用する清潔操作にて行ない、骨髄穿刺部にも十分な消毒を行なう様にしております。 - 穿刺部の不快感
骨髄穿刺実績2000件を超える血液内科医2名の指導の下、骨髄穿刺時の不快感を最大限に抑える取り組みをしております。また、骨髄穿刺時に幹細胞がより多くとれる様に特殊なテクニックを用いることで、幹細胞の分裂回数を最小限に抑えながら目標の幹細胞数を得ることができております。
骨髄幹細胞投与時
骨髄幹細胞投与による副作用とリスク
副作用・リスク肺血栓塞栓症/アレルギーによるショック症状/感染症/
点滴刺入部の発赤/熱感
【副作用・リスクを回避・軽減する為の対策】
- 肺血栓塞栓症
死細胞が混じらない様に生細胞数をカウントしています。
また、幹細胞には幹細胞マーカー(CD73、CD90、CD105)が90%以上認められていることを毎回チェックしています。そして、点滴時には幹細胞が塊にならない様に生理食塩水に溶かし、塊を除去するフィルターを使用して一定のスピードで投与することで肺梗塞を予防します。あまり遅くなりすぎると、投与できる幹細胞の量が少なくなってしまうことが分かっています。 - アレルギーによるショック症状
患者様の状態に応じて、完全オーダーメイドの細胞培養を行うことができ、アレルギーの可能性を最大限に少なくする様に努めております。 - 感染症
当院は唯一、骨髄由来幹細胞治療の基盤特許を取得している診療所であり、院内製造と比較にならない清潔度環境下での細胞培養が可能です。勿論、細胞を培養する細胞培養加工施設は、厚生労働省令で定められる細胞GMP基準(製造管理・品質管理等に関する基準)を満たしております。最終製品に関しては、無菌検査、エンドトキシン検査、マイコプラズマ検査といった検査を行い、十分な安全性を確保しております。また、投与時にも医師により必要なチェックを行なっております。 - 点滴刺入部の発赤
感染やアレルギーを防止するために、アルコール消毒をしっかり行なった上、滅菌手袋等を着用し、(ナイロン性)留置針を使用し点滴を行います。 - 熱感
幹細胞を十分に洗浄することで、幹細胞以外の不純物を除去しています。
臍帯由来サイトカインカクテルの副作用とリスク
臍帯由来サイトカインカクテル投与時
副作用・リスク投与部位の疼痛、発赤等や、頭痛、全身倦怠感、
悪寒、発熱、発疹、アレルギー等
投与部位の疼痛、発赤等や、頭痛、全身倦怠感、悪寒、発熱、発疹、アレルギー等が起こることがあります。その場合は医師にお申し出ください。
この施術ページの監修医師

貴宝院 永稔(きほういん ながとし)
医療法人慶春会 福永記念診療所 部長
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役
学歴・職歴
- 平成15年3月
- 大阪医科大学卒業
- 平成15年5月
- 大阪医科大学附属病院にて初期研修
- 平成17年4月
- 大阪医科大学附属病院にて初期研修 修了
- 平成17年5月
- 大阪医科大学(リハビリテーション科)レジデント就任
- 平成19年3月
- 大阪医科大学(リハビリテーション科) 退職
- 平成19年4月
- 大阪医科大学大学院医学研究科(リハビリテーション科)入学
- 平成21年4月
- 医療法人伯鳳会 はくほう会セントラル病院 入職
- 平成23年3月
- 大阪医科大学大学院医学研究科卒業
- 平成30年2月
- 福永記念診療所 部長に就任





